中年~高齢者の膝の痛みで最も多いのが、「変形性膝関節症」です。
ここでは、変形性膝関節症のケアに向いている膝サポーターのうち、おすすめの物5点を整骨院の院長である管理人が選び、紹介していきます。
また、膝サポーターを使用する上での注意点やサポーター以外の対処法についても述べたいと思います。
どんな膝サポーターがよいのか
変形性膝関節症では、 関節周囲ある軟骨・半月板などがすり減ってしまい、膝のクッション性が失われてしまいます。
そのため、膝関節やその周囲に炎症が起こり、痛みの原因となります。
変形性膝関節症のケアに向いたサポーターに求められる基本性能としては
- 歩行時・動作時の膝のぐらつきをおさえること
が必要です。
ぐらつきをおさえることで膝関節の安定性が増し、炎症の原因となる大腿骨と脛骨の摩擦や圧迫を軽減します。
変形性膝関節症におすすめのサポーター5選
ここでは、変形性膝関節症のケアにおすすめの膝サポーターを比較していきます。
固定力・脱着のしやすさ、タイプなど、それぞれに違いがありますので、使う方の症状・使用状況に応じて検討していただければと思います。
バンテリン ひざ専用しっかり加圧タイプ
◆バンテリン ひざ専用しっかり加圧タイプの特徴
・クロスラインホールド構造&反発ボーン採用
・アジャスタブル&オープン設計
・快適な使い心地
一般用医薬品などでメジャーな興和株式会社が展開するブランド「バンテリン」シリーズの膝サポーターのひとつです。
巻くタイプのサポーターで、ベルトによる固定力調整ができるという特長があります。
◆パワーテーピングベルトが膝をしっかり支える
膝の下部からベルト2本を上方に引っ張って固定するタイプの膝サポーター。
ベルトの張力を調整することで固定力を変えることが可能であり、幅広い用途での膝の安定感が期待できます。
側方にも支えが入っており、前後左右の膝のブレを抑える構造となっています。
◆良コストパフォーマンス
他の同等機能のサポーターと比較して、実売価格の面でコストパフォーマンスの良い商品となっています。
バンテリン サポーターひざ専用
◆バンテリン サポーターひざ専用の特徴
・『生活テーピング理論』に基づき設計
・U字型テーピング構造がひざのブレをしっかり抑制
・スリットニット構造がひざの曲げ伸ばしにスムーズに対応
上で挙げた「バンテリン」シリーズの別タイプの膝サポーターです。
簡単に脱着できる手軽さと低価格が魅力の商品です。
◆U字型のテーピング構造
「ひざ専用しっかり加圧タイプ」と同様、下方から膝を支える構造となっています。
履くタイプのサポーターであり、脱着は簡単に行えます。
一方、ベルトの張力は調整できないので、カラダにあったサイズ選びが重要です。
メディエイド しっかりガード ヒザ
◆メディエイド しっかりガード ヒザの特徴
・医療で培った技術でヒザをしっかりサポート
・しっかりした固定力
・ヒザにしっかりフィット
・快適性を追求
メディエイド」は医療メーカーとして40年以上にわたり、整形外科向け製品を製造・開発してきた日本シグマックス社が展開するブランドです。
スポーツ用サポーターのブランドとしてメジャーな「ザムスト」ブランドも同社の製品です。
◆オーソドックスな形状
巻くタイプのオーソドックスな形状の膝サポーターです。簡単に脱着できます。
伸縮性のある素材を使用することで、膝上下のホールド感を高めています。
側方には樹脂の支柱(ステー)が入っており、ぐらつきを抑える構造となっています。
お医者さんのがっちり膝ベルト
◆お医者さんのがっちり膝ベルトの特徴
・V型の協力ベルト
・4本のナイロンスプリング
・裏面の保護パッドが膝蓋骨をサポート
・快適素材「テクノファイン」を使用
日本整形外科学会 整形外科専門医と共同開発したサポーター。
メーカーであるアルファックス社は「お医者さんシリーズ」として各種サポーターを販売しています。
◆しっかりした構造
V字型ベルトを膝の上下から伸ばして交差させる構造となっています。
ナイロンスプリングも4本入っています。
設計構造はしっかりとした作りで、膝の安定感には期待が持てますが、価格は他の商品と比較してやや高めです。
bonbone ラインアップサポーター ひざ一般用
◆ラインアップサポーター ひざ一般用の特徴
・特殊編製法で部分的に圧迫力を変えた構造
・日常生活におすすめの伸縮率
「bonbone」はダイヤ工業㈱が展開するサポーターのブランドです。
ダイヤ工業の製品は、整骨院・整体院での店頭販売でよく扱われている商品です。
◆特殊編製法が特長
伸縮性のある生地で筒状・履くタイプの膝サポーターは、100均などを含めて多数販売されています。
その中で、「ラインアップサポーター ひざ一般用」は、保護が必要な部分は強く、そうでない部分は伸縮性をもたせるという「特殊編製法」で作られています。
そのため、単純な筒状の膝サポーターに比べて、効率よく必要な部分を補強できる構造となっています。
サポーター使用時の注意点
つけっぱなしにしない
長時間にわたって漫然とサポーターを使用すると、こすれや圧迫による皮膚のトラブルや血行への影響が生じる場合があります。
サポーターの使用に当たっては、膝に負担がかかる場面のみで使用することが大切です。
また、下でも述べますが、膝に少々の痛みがある場合でも適度な運動をすることが、現在では推奨される傾向にあります。
膝関節とその周囲の筋肉にほど良い刺激を与えるためにも、サポーターはつけっぱなしにしないで、できる限り外して過ごす時間を多く作りましょう。
運動が大事
日本整形外科学会の報告では、変形性膝関節症の対処法として、適度な運動は薬の使用と同等の改善効果があるとされています。
特に大腿四頭筋を刺激する運動が推奨されています。
日常生活に適度な運動を積極的に取り入れていきましょう。

手軽に取り組める運動法が、ネット上にもたくさん載っています。ぜひ探してみてください。
まとめ
今回は、変形性膝関節症のケアに向いている膝サポーターについて紹介してきました。
サポーターは膝関節にかかる負担軽減に役立ちますが、同時に頼りすぎないことも大切です。
適度な運動も取り入れながら対処していきましょう。