今回は、ぎっくり腰のサポーター・コルセット、中でも痛みの強いとき(急性期)の使用に向いた物を紹介していきます。
あわせて、ぎっくり腰でサポーター・コルセットを使用する際の注意点についても述べたいと思います。

場合によっては、ちょっと動いただけでも激痛が走るぎっくり腰ですが、腰部を強く締めるコルセット・サポーターを使うことで、動作時の苦痛を緩和することができます。
今回はそのような時に役立つコルセット(サポーター)を選んでみました。
ぎっくり腰のサポーター・コルセットに求められる性能
ぎっくり腰の動作時痛は、腰部周囲をガードして腹圧を高めることで軽減できます。
高まった腹圧がいわばギプスのように働き、腰の骨や筋肉を支えることで痛みが和らぎます。
このため、ぎっくり腰のコルセット・サポーターには、まず腰部の周囲をしっかりと包み込むものであることが求められます。
このため、縦の高さがある程度ある形状の方が望ましいと言えます。
また、しっかりとした腹圧が得られるように、キュッと締めることができる物であることが必要です。
ぎっくり腰のサポーター・コルセット おすすめ4選
ここでは、先に述べた性能を兼ね備え、ネット通販などで入手可能な物の中からおすすめのサポーター・コルセットをセレクトしてみました。
bonebone プロハード026/027
◆プロハード026/027の特徴
・腰をがっちり守るコルセット
・滑車の原理を応用したWギア構造
・背部・腹部にステー入り
・通気性に優れた素材
「bonbone」はダイヤ工業㈱が展開するサポーターのブランドです。
ダイヤ工業の製品は、整骨院・整体院での店頭販売でよく扱われている商品です。
◆しっかりと支持・圧迫
プロハード026/027は、滑車の原理を応用し、わずかな力でしっかりと腰部に圧をかけることができる腰サポーター(腰コルセット)です。
背幅も20cmとなっており、強い圧とともに腰をしっかり支えます。
固定力に関しては、市販の腰サポーター・コルセットの中でも最も強い部類に入るので、急性の痛みでがっちり腰を固定したい方におすすめのサポーターです。
余談ですが、管理人の整骨院でも、ぎっくり腰の患者さんにはこちらをおすすめしています。
◆通気性に配慮
背部はステーの部分を除いて、メッシュ素材を採用しており、通気性に配慮しています。
◆3つのカラーバリエーション
プロハードにはホワイト・ベージュ・ブラックの3つのカラーバリエーションがあります。また、よりスリムなタイプ「プロハードスリム」もあります。(下記参照)
メディエイド しっかりガード腰スタンダード
◆しっかりガード腰スタンダードの特徴
・しっかりした固定力
・腰にしっかりフィット
・使いやすさを追求
・快適性を追求
「メディエイド」は医療メーカーとして40年以上にわたり、整形外科向け製品を製造・開発してきた日本シグマックス社が展開するブランドです。
スポーツ用サポーターの「ザムスト」ブランドも同社の製品です。
腰サポーター・コルセットの分野では、医療機関向けに「マックスベルト」ブランドも展開しています。
(後ほどこちらも紹介します。)
◆しっかりした固定力
硬質メッシュ(1)、S字ステー(2)、補強ベルト(3)の3つにより腰を的確にホールドし、サポート力を高めています。
◆腰にしっかりフィット
腰の形状に合わせた立体設計とS字のステーがずれにくく、腰にしっかりフィットします。
◆3Dドライキーパー
肌面をドライに保つ新素材、「3Dドライキーパー」を採用。
立体構造で汗をすばやく発散し肌面をドライに保ちます。
また、特殊な弾性糸を使用しており、消臭機能も有しています。
日本シグマックス マックスベルト me3
◆マックスベルト me3の特徴
・立体裁断した硬質メッシュ
・2本のS字軽量ステー
・補助ベルトで圧迫力調整可能
上でも述べましたが、日本シグマックス社が主に医療機関などに卸していた腰サポーター・コルセットが「マックスベルト」です。
ここで紹介する「マックスベルト me3」は整形外科などで処方されている腰サポーター・コルセットと同じものとなります。
医療機関向けの「マックスベルトシリーズ」を一般向けに応用したものが、「メディエイド」ブランドのサポーターです。
したがって、特徴を比較してもわかるように、基本的な構造・性能は「メディエイド しっかりガード腰スタンダード」と同等の商品です。
医療機関で提供されているものと同じものを欲しい方には、こちらがおすすめです。
どちらでもよいという方は、価格やドライ素材の有無を参考に比較検討されるのが良いと思います。
お医者さんのがっちりコルセット
◆お医者さんのがっちりコルセットの特徴
・3本の強力ベルト
・腰の動きにフィットするS型ステー
・背中に沿う山型タイプ
・快適素材「テクノファイン」を使用
アルファックス社は「お医者さんシリーズ」として各種サポーターを販売しています。
「お医者さんのがっちりコルセット」は、ぐしけん整形外科クリニック院長、具志堅勉氏が監修したサポーターです。
◆3本のベルト
腰部を締めるベルトは、通常1~2本の物が多いのですが、お医者さんのがっちりコルセットは3本となっています。
また、ステー(補強材)も背部に4本と、他の一般的なコルセットよりも多く入っています。
◆独自の快適素材
「テクノファイン」という独自素材を使用しています。
伸縮性・耐久性に優れており、快適な装着感をとムレにくさを追求した商品となっています。
使用上の注意点
ぎっくり腰でサポーターやコルセットを使用する際の注意点について、3つほど述べたいと思います。
骨盤にわずかにかかるように着用する
まずは、コルセット(サポーター)を着用する位置についての注意点です。
正しい着用位置は、商品の下部が股関節の出っ張りから5㎝程度上にくる位置となります。
そうすると商品の下方が骨盤上部にかかる形となりますが、それが正しい着用位置となります。
下部が骨盤上部にかかっていない場合は、上に着けすぎですので注意してください。
つけっぱなしにしない
次に、着用する時間帯・期間についての注意点です。
ぎっくり腰のサポーター・コルセットは健康のためにもつけっぱなしにしないことが大切です。
◆寝るときは外す
腰サポーター・コルセットは就寝時には必ず外してください。
◆強い痛みがなくなったら外す
動作時に苦痛を伴うような強い痛みがなくなったら、できるかぎり外すようにしてください。
発症から2~3日で完全に外すか、外して過ごす時間を長くするようにすることが理想です。
ぎっくり腰の安静期間について
以前は、痛みのある間は安静を促すようなことが一般的でした。
しかし、現在では、多少痛みがあっても早期に離床して、可能な限り普段の生活に戻る方が回復が早いという考えが主流となっています。
このため医学界では早期の日常復帰が推奨される傾向にあります。