あなたはどんなタイプのセラピストを目指そうと考えていますか?
一口にセラピストと言っても、実際には様々なタイプの人が存在します。
例えば、接客態度ひとつについて見てみても、口数少なくクライアントリラックスさせることに長けたタイプや、逆に相手を笑わせながら施術することで信頼を得るタイプなど、色々なタイプの人がいます。
あなたはどんなセラピスト像を理想に感じているでしょうか。
その理想がどのようなものであるにせよ、そこに到達するためにはそれなりのビジョンが必要になります。
そのためには、まず己を知り、理想とのギャップを知る必要があるのではないでしょうか。
今回はこのように、「己を知る」すなわち自己分析に役立つツールを3つほど紹介したいと思います。
こうしたツールを通じて自分の特性を再認識することで、あなたのこれからのキャリアプランに役立つヒントが得られるかもしれません。
自己分析をするメリット
ツールを具体的に紹介する前に、自己分析のメリットについてまずは述べたいと思います。
自己分析は、大学生や社会人が就職・転職活動の際に行うことが多いものです。
その目的は主に、その作業を通じて、自分の能力や価値観、志向性を明確にして言語化し、志望先に的確に伝わるようにするためとされています。
このように自己分析とは、相手に自分自身をアピールして理解してもらうための準備作業ともいえます。
セラピストになりたい人、特に一人で開業しようと思っている人にとっては、一見すると無用のようにも感じられます。
しかしながら、セラピスト志望の人も自己分析をするべきだと僕自身は考えています。
その理由は、自己分析することで次の3つのメリットが得られると考えているからです。
そのメリットとは
- セラピストとしてキャリアを積んでいく中で、今後どんな技術を学んでいくかを選ぶ際の基準になる
- 自分自身の特長を理解することで、その特性を開業のコンセプトに反映することできるようになる。
- 上記2つのような様々な選択の場面に活用することで、不要な後悔のリスクを減らすことができる
僕自身はこのように考えています。いかがでしょうか。
次からは、自己分析に役立つツール3選を紹介します。
自己分析に役立つツール3選
グッドポイント診断

こちらはリクルートの転職サイト「リクナビNEXT」が提供しているWeb診断です。
転職希望者としての会員登録というひと手間が必要となります。
しかしながら、診断自体は無料であり、かつ無料とは思えないほど質の高い診断を受けることができます。
このため僕自身の見解としては、一番おすすめのツールです。
内容としては、約30分間与えられた質問に回答。
親密性・決断力・独創性など18種類の資質の中から、あなたの強みを5つ診断してくれます。
具体的なサンプルは下記リンクからご覧いただけます。
https://hifumiyoi.net/wp-content/uploads/2021/06/rikunabi.jpg
クリフトンストレングス・テスト
クリフトンストレングス・テストは、アメリカのギャラップ社が開発したツールです。
以前は「ストレングス・ファインダー」と呼ばれていたツールであり、知名度としてはこちらの名称の方が上かもしれません。
用意された177問の質問に回答していく形式でテストは行われ、分析の結果、以下のようなことができるようになっています。
- 自分が本来得意とすることを発見する
- 自分の最も優れた才能を強みにする方法を学ぶ
- 個別化された結果とレポートを使用して、潜在能力を最大限発揮する
このテストでは、人が持つ資質を34の領域に分類しています。
そして177問の質問に対するあなたの回答を分析、これらの領域の中から、あなたの特徴となる資質を示してくれます。
診断を受ける方法としては、書籍・Web・アプリの3つの方法があります。
書籍 「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0」
ストレングス・ファインダーテストの概要と、34の資質についての定義やその資質の活かし方などが解説されている書籍となります。
巻末に「ストレングス・ファインダー2.0」を受けることができるアクセスコードが記載されています。
診断は1回限りなので、確実に診断を受けたいのであれば、中古本ではなく新品を入手してください。
Web ギャラップ社公式サイトから

クリフトンストレングス・テストを行っている「ギャラップ社」の公式サイトから購入する方法です。
専用アプリ
スマホ・タブレットなどから専用アプリをダウンロードして、診断を行う方法です。
FES理論
FFS理論とは「ストレスと性格」の研究において開発された理論です。
開発者は心理組織学者・教育学博士、経済学博士である小林惠智博士。
人が持つ固有の特性(思考行動パターン)を5つの因子とストレスで数値化します。
5つの因子は、「凝縮性」「受容性」「弁別性」「拡散性」「保全性」に分類され、この組み合わせによって、その人が持つ潜在的な強みと弱みを客観的に把握することができるとされています。
診断を受ける方法としては書籍とWeb、2つの方法があります。
いずれも「宇宙兄弟」、「ドラゴン桜」とのコラボレーション企画です。
書籍
書籍付属のIDでFES理論に基づく自己診断を受けることが可能です。
診断を受けると、宇宙兄弟の登場人物(25人)の中から、あなたに似ているキャラクター」がコメントと共に出てきます。
診断は1回限りなので、中古本ではなく新品で入手してください。
こちらは宇宙兄弟版の続編となる書籍。
大人気コミックの『ドラゴン桜』とFFS理論を組み合わせ、その人にぴったり合った勉強方法がわかるようになるというコンセプトの本です。
Web

こちらも宇宙兄弟とのコラボレーション企画。
書籍の内容のweb版といったところです。
このサイトでは無料簡易診断を受けることも可能です。
さらに希望に応じて有料で、より詳細な診断を受けることもできます。
あなたも試してみませんか?
現代は自分の得意を生かした人が活躍できる時代です。
ライフネット生命創業者・立命館アジア太平洋大学学長である出口治明氏は、著書『自分の頭で考える日本の論点(幻冬舎)』の中でこう述べています。
また
東京大学でキャリアデザインの授業を担当し、転職支援会社の社長である渡辺秀和氏も著書『未来をつくるキャリアの授業(日経ビジネス人文庫)』のなかで、以下のような趣旨のことを述べています。
このように、自分の得意を活かしてスキルアップを図っていくことを勧めています。
こういう視点はこれからの時代のセラピストにも大切なことだと思います。
得意を知るための一つの方法として、あなたも今回挙げたようなツールの中から、気になったものを試してみてはいかがでしょうか。